トマトの鉢上げ時以降の、アグリボEXによる健苗育成

1. 試験目的

アグリボEXを、トマトのポット鉢上げ時からそれ以降に処理し、健苗育成の効果を確認する。

2. 試験方法

タキイ交配「桃太郎ファイト」を128穴セルトレイに播種、ポリポット移植の前後に薬剤処理(どぶ漬け、葉面散布)し、最終処理2週後に生育調査。

■ 試験日程
播種後日数 21 32 33 47
葉期 2.5
(移植)
- 5 9
薬剤処理 どぶ漬け - 葉面散布 -
生育調査 - 中間調査 - 最終調査
■ 試験区設定および処理時期
薬剤 希釈倍率 どぶ漬け1 どぶ漬け1
⇒ 葉面散布1
葉面散布1
アグリボEX 1,000 -
500
250 -
液肥 * 500 -
無処理 -

◯ 囲み数字は試験区番号

* アグリボEXと同等のN · P · K濃度の化成液肥試作品(N · P · K = 3.5 · 1.0 · 3.5%

3. 試験結果

草丈

試験結果 - 草丈

  • ● 試験区③(アグリボEX250倍どぶ漬け)、試験区⑥(アグリボEXの500倍のどぶ漬け⇒葉面散布)、試験区⑨(アグリボEXの500倍の葉面散布)で、わずかであるが草丈が抑制された。
  • ● 試験区⑦(アグリボEX250倍どぶ漬け⇒葉面散布)は、試験区⑥より草丈が短縮せず、投下窒素が過剰となった可能性がある。

節間長累計

試験結果 - 節間長累計

■ 移植前どぶ漬け処理
500倍と、
1,000倍、④液肥500倍との比較
24葉節間が短縮
250倍と、②500倍との比較 節間短縮部分が、1〜5葉間に拡大
■ 移植前どぶ漬け処理 ⇒ 5葉期葉面散布処理
500倍と、
1,000倍、⑧液肥500倍との比較
15葉間の広い範囲で節間が短縮
250倍と、⑥500倍との比較 13葉間の節間短縮が、35葉間の伸長で打ち消されており、過剰窒素の影響と考えられる
5葉期葉面散布処理
500倍と、⑩無処理 との比較 46葉間で節間が短縮

● アグリボEXの、2.5葉期どぶ漬け処理(250500倍)で、主として下位(24葉)節間が短縮され、5葉期葉面散布(500倍)で、主として上位(46葉)節間が短縮される。

茎葉風乾重比率

試験結果 - 茎葉風乾重比率

● 試験区②(アグリボEX500倍どぶ漬け)、試験区⑥⑦(アグリボEX250500倍どぶ漬け⇒5葉期葉面散布)で、明らかに風乾重比率が上昇し、組織内容物の充実を示唆している。

5. まとめ

トマトのポット鉢上げ時、またそれ以降にアグリボEXを処理し健苗を育成する場合、地上部の抑制(特に下位節間の短縮度)、茎葉部組織の充実度などから総合判断すると、アグリボEX250倍希釈液を、鉢上げ時にどぶ漬け処理または、アグリボEX500倍希釈液を、鉢上げ時にどぶ漬けし、5葉期に葉面散布をする体系処理の効果がもっとも安定する。

試験結果から応用できる作物

詳しくはアグリボ製品の作物別ご使用方法 “アグリボこよみ” をご覧ください。

上記以外の作物のこよみ

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